今日は、シャープ芯が細いのに折れない秘密について書いてみました。もういまでは、小学生でも当たり前のように使うシャープペンシル。その芯の秘密に迫ります!
シャープ芯って、細いのになかなか折れないですよね。確かにシャープペンシル自体の性能がアップして芯が折れにくい構造になってきているのは間違いない話です。でも、芯自体もどんどん進化しているんですよ。今日はそこに迫ります!
小学生はシャープペン使用禁止?
以前、どうして小学生はシャープペンシルの使用が禁止されているのか?というブログ記事をアップしましたところ大きな反響がありました。文房具ブロガーとして嬉しい限りです。こういう身近な疑問に答えるのが良い効果があるのでしょうね。
もし、文房具のことで疑問に思っていたり、おかしいなと思っていらっしゃることがあれば調べて回答します。是非とも、コメントしてくださいね。別に「正解」でなくても良いと思いますので、僕が自由に好きなように調べあげて回答したいと思います。
今日は、「シャープ芯」について調べてみましょう!
「シャープ芯」に求められること
- 細くても折れないこと。
- 細くても、濃く書けること。
- 滑らかに書けること。
この3点に絞られますよね!この3つの観点を満足するために文房具メーカーは日夜研究開発を続けてきました。2番を満足するためには、芯の粒子を細かくするしかなくて、鉛筆の芯と同じ材質では難しかったのです。
ちなみに鉛筆の材料は、黒鉛と粘土です。
そこで考案された「シャープ芯」
はじめは鉛筆芯と同様に、主原料である黒鉛と結合剤である粘土を焼結させたものでした。しかし、芯径を細くすると十分な強度が得られず、1.0〜1.5mm程度のものしか製造することが出来なかったのです。ここはユーザーの皆さん、不満でしょうね。
その後、細くて強い芯が求められ、有機物を焼いて結合剤とする製法が発見され、現在の高分子焼成芯が開発されました。原材料は黒鉛と高分子樹脂ですが、完成芯は樹脂が炭素化していますので炭素100%と言えます。
「シャープ芯」の配合と作り方
シャープ芯は、「材料の混合→混練→押出成型→焼成→浸油→切断→包装」 の工程を経て作られます。
原料の黒鉛と樹脂の親和性を高めるためにロール形状に混練します。予備的な熱処理を行い、1200℃程度で焼成を行います。濃さ、滑らかさを付与する目的で油状物を浸透させ、一定寸法に切断しケースに入れて出来上がりです。
かなりプラスチックの作り方に近いですよね。粘土を使っている鉛筆芯とは、かなり違いますね。間違いなく硬く結合した細くても折れない、なおかつ含油効果による滑らか書き味が生まれたのです!
今回参考にさせていただいたのが、トンボ鉛筆の「鉛筆の歴史」です。以前から何度も訪問するホームページですが、全く飽きがこない文房具の楽園です!
オススメのシャープ芯はこちら
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。読者の方に感謝です。