新年ということで、僕があまり書かなかった分野の「文房具」について書いてみます。上手に書けるとは思わないけど、この問題に正面から立ち向かう時代にとっくに突入していて、それに乗り遅れている自分を認識するためにもトライしてみますね。宜しくお付合いください!
そういうわけで、今日は昨年末(2020年)コクヨが出した『性別欄のない履歴書』についてです。野球しかやってこなかった僕が水泳競技に出場するような、とても新鮮な気分です。社会派ブロガーとして「いぐりん」(ちきりん的な感じ)と呼ばれる日も来るかもしれません(笑)。
コクヨが性別欄のない履歴書を出しました
文房具業界を牽引する巨大企業:コクヨ株式会社が、世の中でダイバーシティー(多様性)の尊重を求める声が高まっていることを受け、性別欄のない履歴書を2020年12月23日(水)から発売しました。この履歴書の発売は、とても歓迎すべき世の中の動きのひとつです。
この商品の発売で、日本でも個性の尊重がさらに進むと良いですね。
ここに至るきっかけは、2020年7月に一般財団法人日本規格協会の「帳票の設計基準」の解説に掲載している履歴書の様式例が削除されたことにあるそうです。性別の開示を希望しない人がいて、それが選考の判断基準ではない社会があれば、性別項目は全く不要ですからね。
コクヨはここに早々に反応して、履歴書様式に対する様々なニーズに対応していく必要性が高いことを認識し、従来のラインアップに新たに性別欄のない履歴書を加えることで、お客様の履歴書選びの選択肢を増やしたのです。こういう動きが出来る会社は素晴らしいと思います。
今回発売したのは以下の2点です。
- B5判(のりのいらない粘着テープ付きの小型封筒3枚付き)
- A4判(履歴書を折りたたまずに封入できる大型封筒3枚付き)
どちらもJISの旧様式例から性別欄を除いた仕様になっています。この商品は、コクヨ直営のオンラインショップ「コクヨショーケース( https://www.kokuyo-shop.jp )」でも購入できます。自分の履歴書には性別欄は必要ないと感じる方は、是非こちらからお求めください。
ダイバーシティーの考え方の変遷
ちょっと「ダイバーシティー」という言葉についての考察を入れておきますね。ここを共通の概念として持っていないと、ややこしいですから。この言葉は、多様性、相違点、多種多様性を意味します。もうすでに標準語並みの使われ方をしています。
最近、新聞の紙面でも多用されていますので、頻繁に目にします。企業経営という視点でこの言葉を解釈すると「個人や集団の間に存在する様々な違い」ということになります。これを認めながら活用していく社会を目指しているのです。米国から始まったとされています。
- 人種
- 性別
- 障がい
- ライフスタイル
- 価値観
- 宗教
こんな観点でダイバーシティー経営をしていくことを社会として求められているのです。
昔は、女性やマイノリティーが差別されて当然のように動いていた社会が変わってきているのです。優秀な人材ならば、何者にも差別されず、そして制限されずに能力を発揮出来るというのはいかにも米国らしい考え方で、見習っていくべきものですね。
これからの社会を考えてみる
2021年のキーワードはこの3つではないでしょうか?
- コロナウィルス感染拡大の抑え込み
- 脱炭素社会へ向けてのギアチャンジ
- デジタル改革の飛躍的な伸び
この3つは完全に絡み合いながら、世界を変革させていきます。特に3番の「デジタル化」については、全く性別などの垣根は必要ありません。人工知能には性別はないと思います。2021年が、こんなキーワードで動いていくのなら履歴書どころか社会に性別は必要ないですね。
古くて意味がなくなっているものは、さっさと捨て去って、その浮いた分の労力やエネルギーを新しい分野に投資していきたいものです。それを考えると「履歴書」などは、とっくに電子化されて良いものなんじゃないでしょうか。エントリーシートは電子化されてますよね。
昨年末にニュースになりました「印鑑廃止議論」。無駄な決裁を何十時間も時間をかけています。とても良い機会だと思いますので、これを機に色々なものをリニューアルして捨て去っていきたいです。求めているものと合致しているなら性別も職歴、学歴も不要ですね。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。読者の方に感謝です。