「セロハンテープ」と「セロテープ」の違いは?
うちの婆ちゃんは「セロテープ」のことを「セロハンテープ」と呼んでいました。僕たちが、どんなに説得しても頑として譲らなかったのです。議論はしなかったのですが、婆ちゃんはずっと、この便利な文房具のことを「セロハンテープ」と呼んでいました。
どちらでも良いという方もみえるかもしれませんが、今日はこの違いを明確にしておこうと思います。こういう地道なブログ記事アップが、もしかしたら社会のお役に立っているかもしれないですからね。僕はそこを狙ってブログを毎日書いているのですから。
今日は、歴史的解説を交えながら、呼び方の違いに言及していきます。よろしくお付合い願いますね。今年の夏もとっても暑いので、なるべく外出しないようにして、僕の文房具ブログでも読んでいただきたいです。暑さ対策にはなりませんけどね。
解説します!両者のの違い
セロハンテープは、セロハン(=セロファン)という材料の片面に接着剤を塗布してロール状にして使いやすくした文房具のことを指します。セロハンは、セルロースという植物繊維を主たる材料とした炭水化物のことで、繊維素とも呼ばれています。
1930年代にアメリカの会社3Mによって開発され、その便利さから爆発的に売れました。その際の商品名は『スコッチテープ』でした。つまりのところ、セロハンをテープとして製造したものの総称を指し示す名称が「セロハンテープ」なのです。
それに対し「セロテープ」は株式会社ニチバンが製造しているセロハンテープの商品名です。戦後、爆発的にニチバンが日本でこのテープの販売をしたので、こちらの名前の方が有名になってしまったんですね。市場で起こるアルアルですね。
僕なりに決めたのですが、今後はニチバン製品は「セロテープ」、それ以外のメーカーのものは「セロハンテープ」と呼ぶことにします。これが文房具業界の片隅で地味にブログを書き続けていく者の使命だと思いますので、みなさんも真似してくださいね。
どうしてニチバンの「セロテープ」が爆発的に売れたか?
戦後、GHQに日本が統治されていた時代の話です。郵便書簡の検閲にセロハンテープは大活躍していました。封筒を開封し、閲覧し、修正を入れ、封緘する。この封緘(ふうかん)作業にセロテープはとても便利だったのです。
ところが、アメリカからの輸入に頼っていたこのセロテープの輸入が遅れて品不足となり、困ったGHQがニチバン(当時は日絆工業)に製造を依頼したのです。ニチバンは驚くほどのスピードで同じ品質のセロテープを作り上げ、彼らを驚かせたそうです。
その後、量産体制の整ったニチバンが日本全国にキャンペーンを実施して、セロハンテープの使い方を広めました。その活動の甲斐があって、日本の文化に深く普及したのだそうです。本当に良かったですね。とっても良い話です。
簡単にいえば『セロハンテープ』が総称、『セロテープ』はニチバンの商品名です。
子供の頃から「セロテープ」を使っていましたが、接着剤と違って感覚的に立体感を出す接合に最も適した文房具だと感じています。新聞などを立体的な作品に仕上げるのは「セロテープ」なしにはありえません。僕の思考の一部も、この文房具で出来てます。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。読者の方に感謝です。