
アラビックヤマトという存在
アラビックヤマトの液状のりは、昭和の職場では当たり前のように常備されていました。日本の文房具史の中でも特に象徴的な存在でしょう。僕も、毎日の様に使っていましたし、紙媒体の中で仕事をする僕たちにとっては、なくてはならない存在でした。
今日はその歴史を遡りながら、この液状のりについて考えていきます。また再度、ガン治療の効果向上になるニュースになって脚光を浴びるかもです。さて、その誕生は1975年、当時「大和糊工業株式会社」(現・ヤマト株式会社)によって発売されました。
実は液状のりは昔から存在していました。アラビックヤマトが革新的だったのは、スポンジキャップを取り入れた容器の仕組みです。従来の液状のりは瓶入りで、刷毛で塗るのが一般的でした。だから液が垂れたりして、均一に塗るのが難しかったのです。
そういえば、大量の封筒を一度に封緘する作業をするところを見たことがあります。封筒を何十枚も並べて、一気に刷毛で糊付けしていくのです。とても効率がいい作業にみえました。こんな作業が、まだ日本に残っているかもしれないですね。

アラビックヤマトの躍進
そこで、ヤマトはキャップの先にスポンジを装着し、ボトルを軽く押すだけで液が滲み出て塗れるという画期的な方式を開発しました。この仕組みにより、必要な分だけムラなく塗れる文房具として全国へ普及していきます。封緘作業などに最適ですよね。
ここは以前にも紹介したエピソードですが、名前の「アラビック」は、原料に使われていた「アラビアゴム」に由来しています。アラビアゴムはアカシアの樹液から得られる天然素材で、古くから接着剤や食品添加物として利用されてきました。
当初はその天然由来の安心感が強調され、家庭や学校、オフィスと幅広く受け入れられる大きな要因となりました。後には改良が進み、現在ではより安定性の高い合成樹脂系の素材を用いながらも、「アラビック」というブランド名が受け継がれています。

愛され続けるアラビックヤマト
発売からしばらくして爆発的に売れて世の中に行き渡ったこの文房具。オレンジ色の半透明ボトルと黄色いラベルは誰もが知る定番デザインとなり、液状のりの代名詞として「アラビック=液状のり」と呼ばれるほどの存在感を確立しました。
特に小学校の学用品として指定されることも多く、子どもから大人までが自然と手に取る国民的な文房具になったのです。現在では容量や形状のバリエーションも豊富で、大型ボトル、携帯用の小型サイズ、さらに補充用のエコパックまで展開されています。
また、環境に配慮した成分やパッケージの改良も進み、ロングセラーとして愛され続けています。まさに時代にうまく乗り続けていっている文房具の代表事例ですね。成長するものは生き残るといいますが、まさにそれを証明しているのですね。
昭和から平成、令和へと世代を超えて親しまれ、誰もが一度は使ったことがあるという普遍性を持っていますからね。その背景には、「塗りやすい」「清潔」「ちょうどよい粘着力」といったユーザー視点に立った工夫が息づいています。

こちらから買えます
僕が知らなかっただけで、このツインタイプは標準品として売られているのですね。


Yahoo!ニュースに書いた記事です
今日はかなり硬めの文房具ブログになってしまいました。たまには良いですよね。
僕は会社員としていまでも仕事をしているのですが、真面目過ぎるなぁと思っています。それが良いところでもあり、悪いところでもあります。思い切った発想で、新しい境地に踏み込まないと今時はエクセレントなものを収穫できない様になっていますからね。ちょっと思い切って真面目を捨ててみようと思います。もちろん、今日からです。




