伐採が許されていない御神木が文房具になったのには、こんな秘密がありました - 猪口フミヒロ | Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラム
今日は「伊勢神宮御山杉レーダー消しゴム」を紹介します。このとっても御利益(ごりやく)がありそうな消しゴム、ご存知ですか?伊勢神宮詣りのお土産にも、受験生にエールを送るためのプレゼントにも、自分のモチベーションを上げるためにも、ぴったりです。
なんといってもこの消しゴムの売りは、本体を包むスリーブ部分が伊勢神宮の神域で保護されている杉の木で出来ているところです。もちろん、御神木は伐採禁止です。そんな貴重な木がどうして使えるのでしょうか?この秘密に迫って見たいと思います。
答えは、台風などの影響を受けた御神木を使っているからです。
伊勢神宮の神域にある杉の木は樹齢300年を超えるものもたくさんあるそうです。実際にその地に足を踏み入れてみると、驚くほどの大きな木々に圧倒されてしまいます。こういう樹木の維持管理を続けていくことは、本当に大変なんでしょうね。
あまりに大きくなりすぎたゆえ、いつ倒れるかわからない状態はとても危険です。御神木というのは、神聖であるがゆえに伐らないのが前提の木となっています。その結果、成長が続き大きくなり続ける宿命にあるのです。
成長し枝葉が横に広がって重心がどんどん高くなっていきます。根が遠くまで広がり、石垣や建物を破壊することすらあるのです。また樹齢を重ねれば、樹勢に衰えが出ることもあるが、枯れてからでは伐採も難しくなり危険極まりないのです。
そのほか、秋になると大量の落葉や実を落とす場合も伐採理由になることがあります。山中に生えている木なら問題ないのだが、神社の近くは、人家が建ち道路や電線が走る場合が多い。ご神木ゆえの悩みなのです。